2025年11月05日
「しりとり!しよう?』~しりとり遊びが、発達障害グレーゾーンの子どもたちの脳の発達にいい理由~

「しりとり」は、昔からあるごく身近な言葉遊び。
でも実は——発達障害やグレーゾーンの子どもたちの脳の発達を支えるすばらしいトレーニングでもあるのです。
1.記憶と注意を同時に使う「脳の運動」
しりとりでは、前の人が言った言葉を覚えておきながら、自分の番で新しい言葉を考えます。つまり、「覚える」と「考える」を同時に行うのです。
これは、学習に欠かせない「ワーキングメモリ(作業記憶)」を鍛える練習になります。
ADHDタイプや注意の切り替えが苦手な子にとっても、とても良い刺激になります。
2.音を聞き分ける力が育つ
しりとりをしていると、自然と「言葉の最後の音」「次の言葉の最初の音」を意識します。
これは音韻意識と呼ばれる力で、ひらがな・カタカナの習得や読解力の基礎です。
「りんご」→「ごりら」→「らっこ」
こんなやり取りの中で、音を聞き分け、音と文字の関係がつながっていきます。
3.ルールを守り、順番を待つ練習になる
しりとりには「ルール」があります。「ん」で終わったら負け、順番を守る、繰り返しは禁止……。遊びながら、子どもたちは自然に「実行機能(行動をコントロールする力)」を練習できます。
発達障害グレーゾーンの子どもに多い「衝動的に動いてしまう」「待つのが苦手」という特性にも、楽しくアプローチできます。
4.語彙が増え、思考が柔らかくなる
「ら」から始まる言葉ってなんだろう?「らいおん」「らっこ」「らくだ」……。
しりとりをするたびに、言葉のネットワークが広がっていきます。
また、「別の言葉を思いつく」練習は発想の柔軟性を育てます。
作文や会話の表現力アップにもつながるのです。

5.人とのやり取りが楽しくなる
しりとりは、相手がいてこそ成り立つ遊び。親子で笑いながら、友だちと競いながら、「ことばを通じて人とつながる喜び」を感じられます。
発達に偏りがある子ほど、「言葉でやり取りできた!」という体験が自己肯定感を高めます。
いつでもどこでもできる遊び「しりとり」楽しんでね。